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親が殺されてこの程度の慰謝料か!親が殺されてこの程度の慰謝料か!

被害者と示談交渉をしていて、スムーズに解決しない事案の一つに、高齢者が死亡した場合があります。被害者の遺族となる人は、多くの場合その子供で、またその子供も成人し別世帯を構えている事がほとんどです。

とは言え子供にしてみれば長年自分たちを育ててくれた父や母です。

その大事な親が不慮の事故によって死亡することとなった憤りや悲しみ等が強い半面、慰謝料が思っていたより少ないと感じる事に原因があります。

自分の父や母が殺されて慰謝料含めこの程度の賠償金かと一般の人は感じてしまうのでしょう。

また、遺族の方にも交通事故で死亡すれば、少なくとも自賠責の3,000万円は当然支払われると誤解している人が多いこともトラブルの原因となります。このように高齢者の賠償額が少なくなる理由として、無職者が多く、慰謝料は算出されますが、逸失利益がないと言うことがあげられます。かりに何らかの仕事に従事していても、その収入額は低額であるゆえに、就労可能年数が短期間であるため、逸失利益として計上しても金額は大したものにはなりません。

また、遺族の方にも交通事故で死亡すれば、少なくとも自賠責の3,000万円は当然支払われると誤解している人が多いこともトラブルの原因となります。

高齢者の就労可能年数については平均余命の2分の1とするのが事実上の取り扱いです。ちなみに72歳から76歳までは4年間、77歳から82歳までは3年間83歳から93歳までは2年間を就労可能年数として取り扱っています。

次に慰謝料については、一家の支柱¥2,800万円、母親・配偶者¥2,500万円、その他¥2,200万円程度が一応の目安とされており、子供の数、被害者の年齢、事故の態様、加害者の過失などを考慮して決定することとされています。その為、高齢者の場合はどうしても一家の支柱、母親、独身の男女の場合に比して低額になる傾向があります。

このように高齢者の場合、逸失利益利益が否定される可能性があること、かりに逸失利益が認められたとしても、その額は少額であることなどから賠償総額は自賠責保険内で終わることが多いと言えます。                        

                                                          

≪ 75歳老婆の場合 ≫

横断歩道を青信号に従い横断中の75歳女性に大型バスが赤信号を無視して走行した為衝突し、頭部に損傷を与え死亡させたと言う担当事案で、被害者側は長男夫婦が共働きにて家事を切り盛りしていたものであるから、賃金センサス60歳以上の女子給与を基礎に年5%賃金上昇を見込んで、生活費控除50%、稼働可能年数を4年として計算しての請求をしたものでした。

加害者側である当方は、被害者が事故当時高齢であり、かつ長男夫婦と同居していたものであるから、必ずしも家事労働に専念していたものとは認めがたいこと、したがって被害者の逸失利益を賃金センサス全女子労働者の平均賃金で算出することは不当であり、むしろ逸失利益としての損害は否定されるか、算出されるとしても、長男の妻と被害者が一家の家事を処理していたものとみるべきであるから、賃金センサスyほりも控えめに行われるべきであること、また被害者に5%の賃金上昇があるとの主張は、むしろ今日の経済状況下においては実態と著しくかけ離れていると主張しました。                      

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≪ 裁判所の逸失利益は99万円 ≫

裁判所は上記争点に対し、被害者女性は掃除・洗濯など家事に従事していたが、長男の嫁がいる為、結局は被害者の家事従事の程度は総体の3分の2くらいであると認定し、賃金センサスで計算した金額の3分の2である99万円を認めたにすぎませんでした。また年5%の賃金上昇があるとの主張も認めらせんでした。


高齢者でも家事労働に従事している限り、その労働は金銭に評価されうるものであるが、その実態が十分考慮されなければならないと言うことです。

特に他の家族と同居している高齢者の場合は家事労働の分担割合などを十分考慮されなければならないと言うこと。

一律に賃金センサスを用いて逸失利益を計算することは避けるのが望ましい場合もありうる。

尚 この事案では逸失利益は少額ではあるものの、慰謝料はその代わり通常よりも高く認められました。