hqdefault[1].jpg偽装事故を許すな!

偽装事故を許すな!

 

車両保険支払いにおいて、悪戯されたとの報告を受け調査に乗り出した担当者A君。

はっきり言って、悪戯事案や盗難事案は戦うか払って終わりにするかのどちらかだ。

期限は長くとも1ヶ月くらい。それをこえると苦情になる。

この手の調査は気力・体力が必要になる。

さて どうしてもおかしいと感じたA君は、弁護士との協力のもと戦う事を選択した。

 

契約者Zは、自宅マンションの駐車場に置いていた車が、くぎのような物で車一周の悪戯被害に遭ったと報告。時間帯は深夜との事。

 

調査が進むにあたって、新車ではない限り所有者の入れ替わりも調査のポイントとなる。

契約者Zが誰から譲りうけたか、またはどこの中古車店で購入したか。前の所有者は誰か。

何と、契約者Zの友人らしき者が以前の所有者と判明。その友人も知人からの譲受だった。 

おそらく、以前から車一周の悪戯キズがあり、それをそれぞれ持ち回りで各保険会社へ契約し支払いを受けた後、また車を転売させると言った事を行っていた。

訴訟・判決のポイント

一審の地裁判決では、「損傷を本人以外の第三者が生じさせた」という外形的事実の主張立証責任は負わないと判示して、保険事故発生の事実は認め、故意免責により請求を棄却となりましたが、その後の相手側契約者は不服として控訴し高裁へ持ち込まれました。

 

判例としては、最高裁が保険金請求者の主張立証責任を明確に定めた車両盗難の場合とは異なり、車両に対する悪戯による保険金請求事件では、保険金請求者がどのような主張立証責任を負うかについて判例上確率されておらず、保険金請求者が人為的な損傷の存在を立証すれば保険事故発生の事実を認め、保険会社側が故意を立証できない限りは保険金請求を認めるという判例が多くありました。

 

自己の管理下にある車両に対して第三者の存在しないところで傷を付けて車両保険金を請求すると言う事は容易に行うことができるため、車両に対する悪戯による車両保険金の不正請求事件では、保険金請求者本人が関与している事の決定的な証拠を得られるということはまずなく、故意を立証することは容易なことではありません。

今回の高裁判決によれば、保険金請求者が「損傷を本人以外の第三者が生じさせた」という外形的事実を立証できない限り、車両保険金請求は認められないこととなり、保険会社にとって極めて意義のある判決となりました。

isyaryou.jpg

調査のポイント

車両に対する悪戯による車両保険金請求事件では、保険会社は保険事故の外形的事実に疑念を生じさせたりする、故意を間接的に推認させる事実(間接事実)を積み重ねて争うこととなります。

調査において重要であるのは、事故前後の行動経緯、被害発見経緯について情景を描写させるように詳細に述べさせておくことが大事です。

車両に対する悪戯事故を偽装する場合、保険金請求者は、事故前後の行動経緯、被害発見経緯について虚偽の話を作ることになります。

しかし、大まかなストーリーは考えていても、事前に細かなことまで具体的に考えていませんから、質問にたいしてその場で思いついたことを供述することになります。

その場で思いついたような供述は、実体験とは異なり記憶に残らないため容易に変遷します。

このような供述の変遷も重要な間接事実となります。訴訟になってから詳細に述べさせたとしても、事前の調査において詳細に聴取されていなければ、供述の変遷を示すことはできません。従って調査時における詳細な聴取が重要です。


続きは交通事故慰謝料なら 交通事故119.jp (現役損保担当者の通信販売)でご覧いただけます。