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労災事故119.jpg 労災事故の場合の慰謝料の扱いは?

過労死・過労による自殺を救え!

労災事故が発生した時、労災保険に基づく補償がされる事はよくご存じのところですが、その具体的な補償内容について正確に理解されていない点があるようです。

労働者を雇って仕事をしている場合はその安全を考えなければならないのが経営者の義務と言われていますが、多くの経営者はこのこと忘れているか、または知っていてもそこまで配慮がまわらないようにも思えます。

さらに労災事故が起きても、その補償については労災保険から支払われ企業にはほとんど負担がないように考えるむきが多いように感じます。

しかしながら、その考えは誤りであり、労災事故が起きると場合によっては企業の存続が困難になるような負担を負うことになるのです。

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東京バスに勤務するAさんがZさん運転のバスの補助運転手として乗務中バスの方向転換をする為Zさんの求めにより誘導のため下車しようとしたところ、運転のZさんはそのままバスを前進発進したため、左足で着地しさらに右足を出そうとしていたAさんの左足を轢いてしまった。

この事故によりAさんは入院42日、通院81日の加療と右足の変形治癒により労災保険の後遺障害を残した。

この事故により受けた損害としてAさんは東京バスを相手に後遺障害による逸失利益と傷害及び後遺障害の慰謝料を求めて訴えを提起した。

裁判所は審理の結果、事故の前と後遺障害確定後のAさんの収入は減少していないのでAさんには後遺障害による逸失利益は存在しないと判断し、慰謝料は請求通りを認定する結果となった。

そして裁判所はこの慰謝料認容額からAさんが既に労災保険から受領した障害補償一時金を控除し東京バスに対し慰謝料支払いを命じた。

裁判所の判断は正しかったか?


労災保険による給付は、労働基準法の規定による使用者の労働者に対する補償責任を確実に履行し労働者の福祉の増進に寄与することを目的としている。

これらの法規の条文を精査してもどこにも労働者の被った精神的苦痛に対する補償をする旨の条項は存在しません。

即ち労働基準法は慰謝料については何ら触れておらず、慰謝料は別の形の解決にゆだねられているのではないかと思われるのです。

そうすると労災保険に基づく給付は慰謝料の補填を目的にしていないのではないかと考えられることになり、この労災保険に基づき受けた給付を慰謝料の支払いがあったとして、慰謝料の請求の中から控除することとしたその裁判所の判断には大きな疑問が生ずることになる。

それによりAさんは疑問を持ち、この点について最高裁の判断を求めました。                          

                                                             

                                                             

  • ≪ 最高裁の判断 ≫

労働者に対する災害補償は、労働者の被った財産上の損害の填補のためにのみされるものであって、精神上の損害の填補の目的を含むものではないから、上告人が受領した労災保険による後遺障害一時金のごときは上告人の財産上の損害賠償請求権にはおよばないものと言うべきであり、したがって上告人は右補償を受領したからと言って、その全部ないし一部を上告人被った精神上の損害を填補すべきものとして認められた慰謝料から控除することは許されないと言うべきである。

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労災事故でも慰謝料を払わなくてよい根拠はない                                  

                                                          

 

                                                                                                                                                             

この最高裁の判断からすれば労災事故においては、事故によって労働者ないしはその遺族が受けた苦痛を慰謝するための慰謝料については、使用者は労災補償の支払いがなされたからと言って、その補償給付金を以て、充当を主張できないと言う事になりました。

労災事故の場合に慰謝料を全く支払わなくても良いと言う根拠はなく、その事故発生につき使用者側に過失、または故意があり且つ労働者に精神的苦痛を負わせたならば使用者は労働者に対し慰謝料を支払わなければなりません。

 

その使用者側の過失については、現在の裁判所では、事故が発生したと言う事は特段の事情がない限り、使用者側に何らかの過失があったと考えているようです。

労災事故については、業務起因性が肯定されれば、特段の事情がない限り使用者側に注意義務の不尊守があったと一応推定して差し支えなく、この推定を争う使用者の方で特段の事情を証明する責任があると言う裁判例もあるくらいです。

労災事故が発生した場合、使用者側としては少なくとも慰謝料については、労災保険からどれだけ高額の支払いがなされようとも、自己負担をせざるを得ないことになります。

特に死亡事故の場合には、その慰謝料の額が極めて高額化しているのが現状であり、この高額の労災保険から支払われない部分の補償のため中小企業においては、その経営に支障が生じる恐れがあることは十分に予想されます。                    

                                                             

                                                             

                                                             

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