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慰謝料や逸失利益の請求 夫が死亡
内縁の妻へ賠償金はどうなる?

内縁の妻の損害賠償請求権

内縁の妻の法的地位

 

我が国は法律婚主義(民法739条)を取っているため、内縁の妻(内縁の夫も同様)の場合は、配偶者と言う法律上の持つ者に認められる権利を取得することができません。

同居しており、生計の維持や子供の養育につき相互扶助していると言う夫婦としての社会的実体がありながら婚姻の届け出を欠くために、法律上の夫婦と認められない男女の関係が内縁関係となります。

しかし、内縁の妻であっても夫が交通事故で死亡したような場合、内縁の妻が被る精神的苦痛や、将来扶助を受けられなくなる不利益は、配偶者である法律上の妻と何ら変わりはありません。

そこで法律でも、労働者災害補償保険法が婚姻の届け出はしていないが事実上夫婦と同様の関係にあった者に遺族補償年金の受給を認めているほか、労災、健康保険法、失業保険などにおいても、内縁の妻の立場にある者に対し、遺族扶助を受ける権利その他の利益を受ける権利を認めています。

こうした内縁の妻の権利を回復しようとする考えは、交通事故その他の不法行為の分野でも解釈として定着してきており、法律上の配偶者に準じるとして、慰謝料や逸失利益などの請求が認められています。

内縁の妻の損害賠償請求権の内容

 

交通事故によって夫が死亡した場合、法律上の妻には妻としての固有の慰謝料の他に、夫の逸失利益や慰謝料などの賠償請求権を相続により取得します。

これに対し、内縁の妻には夫死亡による相続権は一切認められていなので、夫の慰謝料や逸失利益の賠償請求権を相続することはできませんが、内縁は婚姻に準ずるものとして、いわゆる準婚を認め、民法第711条を内縁の妻にも準用して、固有の慰謝料請求権を認める様になっています。

また内縁の妻が夫から生前扶養を受けていたとすれば、事故により扶養を受けられなくなったこと自体を不要請求権のの侵害と捉え、それに基づき損害賠償請求権が発生すると解されています。

したがってこの場合、内縁の妻に固有の慰謝料請求のほかに、扶養請求権の侵害に基づく損害賠償請求の両者が一応認められることとなり、内縁の妻の損害賠償請求の内容は、法律上の妻と比較し、額はともかく実質上はあまり変わらないものとなっています。

 

内縁の形態と損害賠償請求

 

ひとことで内縁と言ってもいろいろのタイプがることは言うまでもありません。同居していることと、相互に協力扶助の関係にあることが最低の条件とすれば、いかに述べる三つの形態が一応考えられます。

①婚姻の届け出をしていないことを除けば、法律上の妻と何ら変わりなく、内縁の妻との間に何ら法律上の婚姻障害となるべき事情のない場合。

②内縁の妻との間に完全な夫婦共同体が成立しているが、法律上(戸籍上)の妻がいるため婚姻届けでの手続きができない場合。無論、ここでいう法律上の妻との関係は、長期にわたり断絶し、形骸化していることが前提である。

③いわゆる妾関係と呼ばれる場合

上記のうち、内縁の最も通常の形態である①の場合は、準婚の典型的と言うべきであり、前述のとおり、固有の慰謝料や逸失利益請求および扶養請求権の侵害に基づく損害賠償請求が認められることには理論上ほとんど障害がありません。

ところで、②の重婚的内縁となると、一夫一婦生を墨守する立場から、かつては扶養請求権の侵害に基づく損害賠償件はもちろんの事固有の慰謝料や逸失利益請求権すら認められていませんでした。しかしやがて内縁の妻と言えども固有の慰謝料請求権は認めるべきだと言う考え方大勢となり、現在ではこれを否定する説はほとんどないと言ってもよい状況です。

不要請求権の侵害に基づく賠償請求の可否ですが、この場合は形骸化しているとは言え相続権が認められている法律上の妻がおり、法律上の妻から賠償請求がなされたとすれば、本来夫が取得したであろう慰謝料なり逸失利益の賠償請求権の賠償請求権を、法律上の妻に対し認めないわけにはいかず、結局公平の原則に従って、内縁の妻および法律上の妻の受けるべき賠償額が、それぞれ減額されたうえで認められるものと解されます。

次にいわゆる妾関係の場合ですが、通常の内縁関係と異なり、それ自体が人倫に反するものと言う理由から、かつてはもちろんの事現在でも一切賠償請求権を認めるべきではないと言う見解が有力です。

ただ最近の裁判例では、このような関係の場合においても、実際には長期にわたり扶養を受けていたことが証明された場合は、慰謝料は認めずとも扶養料相当額を損害と認めている裁判例が現れており、ケースによって差があるため一概に言えませんが、この傾向は徐々に拡大していると言えるでしょう。

無論この場合も法律上の妻に慰謝料および相続に基づく逸失利益その他の賠償請求権が認められるのは当然であり、仮に法律上の妻が100%の請求権を行使したとするならば、法律上認められない関係の本事案では賠償請求権が認められる余地はなくなるでしょう。

未認知の子や事実上の養子の場合

 

内縁の妻の賠償請求権について述べてきたことは、内縁の夫に対して当然当てはまりますし、未認知の子、事実上の養父母にも当てはまります。

ただし、内縁の夫や未認知の子以外のものについては、他に法定の近親者がいる場合には、慰謝料請求は相当大幅に制限されると思います。