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慰謝料は減額?
交通事故と医療過誤が競合した場合

加害者の責任はどこまでか

交通事故と医療過誤が競合した場合、たとえば加害者Aさん運転の自動車が歩行中のBさんをはねて骨折させたが、運び込まれた病院の消毒不足にて骨髄炎を起してしまい、ついに片足を切断するにいたったというケースにおいて、加害者Aさんは被害者Bさんに片足切断についてまで責任を負わなければならないのか。みなさんはどのようにお考えになるでしょうか。

裁判例は

消毒不足にて細菌に感染させ骨髄炎になり診療上の義務違反があったことを認定したうえで、交通事故の加害者であるAさんの責任については

①Bさんの骨折治療のためには観血的な手術を要する場合がある。

②手術を行った場合には現代の医学水準をもってしても感染を完全に防止することはできない。

③術後感染が現れればその後の感染の推移いかんによっては切断手術もありえる。

として結局Bさんの骨折発症時に治療の通常の経過において術後感染が発生し、もしこれが治癒しなければ下腿骨の切断もありうることは予見可能であったと言うべきであるから本件事故と術後感染ならびにその後の下腿部切断との間には相当因果関係があるとしています。

そして加害者Aさんの責任と病院のそれは連帯債務であるとしています。

同様の事例

同じようなケースで、違う裁判例では「共同行為者各自の行為が客観的に関連して、共同して違法に損害を加えた場合において各自の行為がそれぞれ独立に不法行為の要件を備えるときは、各自が違法な加害行為と相当因果関係にある全損害についてその賠償の責に任ずるべきだと言うべきであるところ、この理は交通事故により足の骨折の傷害を受けた被害者が治療を担当した医師の過失により足を切断せざるを得なくなったことにより惹起された損害についてもなんら異ならないと解するのが相当である」などとして加害者Aさんに被害者Bさんの片足切断による損害を負担させる判決をだしています。

判例学説について 不法行為における因果関係論

加害者が被害者に対して責任を負うのは事実的因果関係に加えて相当因果関係の存するとき即ち通常そのような結果が発生することを予見もしくは予見しうるべきときに限るとされています。

最近では保護範囲説と言われる学説も有力になっています。この説によれば、具体的事情に即し不法行為制度の本旨を鑑みて加害者に賠償をさせることを相当とする全損害賠償の範囲とするのが妥当であるとさせるものです。

判断の微妙なケース

相当因果関係説にたって因果関係の存否を判断すると言っても判断の難しいケースはいくつもあります。

たとえばXさんが空港へ行く途中でYさんの運転する自動車にはねられ負傷したために途中で手当てを受け、次の便にしたところ、その飛行機が墜落したと言う場合、XさんはYさんに死亡に対して慰謝料や逸失利益等賠償金を払わなければならないのでしょうか。

このケースにおいて飛行機の墜落やそれによるXさんの死亡は多分に偶然的なものであり、YさんはXさんの死亡についてまで責務を負わないと考えられます。

因果関係を認める判例・事例

交通事故において被害者に内在する特異体質や既往症その他の病的素因が、加害者によって加えられた衝撃とともに複合的に作用して予想外の重い損害についてまで責任を負うと考えられます。

たとえば、心臓肥大・脳軟化症等の素因のある者が、列車の転覆が動機となって精神に異常を期した事案。

出会い頭事故で頭部・胸部等に打撲傷を受けたために、一旦治癒していた肺結核が再発した事案。

緑内障の視力低弱な人が殴打されたために失明した事案。

いったんは寛解状態にあった統合失調症が交通事故の為入院加療を要するに至った事例。

交通事故により既往症の結核が再発・悪化し死亡した事例。

加害者は重い結果について責任を負うとされています。

事実認定が最も重要

因果関係の存否に認定にあたっても事実認定が極めて重要な役割を果たすと言います。

表題とは少し離れますが、交通事故と精神病発病との因果関係が問題になった私の担当した事案をご紹介します。

高校2年生のC君が交通事故に遭って長期にわたる入院治療をし、落第はしなかったもののその後成績も下がり、大学受験も失敗しさらに最終的には精神科病院に入院せざるを得なくなったと言うケースで、加害者がC君の両親から精神科病院にその責任、精神的苦痛を追及されていました。

このケースに関して詳細な調査を進めていった結果、交通事故の治療が終わって復学した時点でC君の成績は悪くなく、またスポーツクラブにも復帰するなどしていたとの事、C君が大学受験に失敗し、その反面親しい友人が有名大学に合格するなどして精神的ダメージを受けたと思われること。

C君の入院している精神科病院の主治医もC君の発病と交通事故との因果関係を直接に結び付けることは困難である旨の見解を示したことなどから、交通事故と精神科病院との因果関係は無いと判断し、C君のご両親にも十分事情を説明したところ、時間はかかったが最終的にはご了解をいただくことができました。

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